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「内分泌がん」について

[管理番号:3386]
性別:女性
年齢:71歳
田澤先生、こんにちは。
71歳の母の治療について質問させてください。
7月にマンモグラフィー検査を受けたところ異常は指摘されなかったものの、触診及びCTにて、右乳房と右腋窩リンパ節にしこりが判明しました。
針生検を行ったところ、以下の結果となりました:
Invasive ductal carcinoma
ER(+; 100%,強)
PgR(+; 60%, 中~強)
HER2; 1+
ki-67; 30%
Synaptophysin (+; 100%, 強)
Chromogranin A (+; 20%, 弱)
Neuroendocrine feature を有する腫瘍組織
さらに、MRIおよびCTによる検査を行い、他臓器への転移は見受けられないものの、右腋窩リンパ節に3センチほどの腫れがあるということで、先日、右乳房の全摘と右腋窩リンパ節廓清手術を受けました。
なお、乳房の腫瘍はもやもやと乳管の中を広がっていたということで、はっきりとした大きさは現時点では聞いておりません。
現在、術後病理の結果待ちですが、リンパ節の転移数は2ということが早めに分かりました。
針生検の結果判明した「内分泌がん」ですが、症例数が少なく手がかりとなる材料も少ないため不安を感じております。
先生に以下の点についてご意見をお聞かせ願えますと幸いです。
①オンコタイプDXの検査について:
絶対的に症例数が少ない内分泌がんについて、この検査を受ける意義はあるでしょうか。
②先生は今後、どのような治療を勧められますか。
③内分泌がんの予後について先生の印象をお聞かせ願えますでしょうか。
少ないながらもインターネット上の情報を見る限り、あまり楽観できないのかと落ち込んでいます。
お忙しい中恐縮ですが、ご返信をお待ちしております。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「①オンコタイプDXの検査について:絶対的に症例数が少ない内分泌がんについて、この検査を受ける意義はあるでしょうか。」
⇒当然、あります。
 オンコタイプは「サブタイプにかかわる遺伝子や細胞増殖にかかわる遺伝子群など16遺伝子と5個の対照遺伝子の発現レベル」を調べています。
 理由が解らない「神経分化」などよりも、余程「信頼できる情報」なのです。
 
「②先生は今後、どのような治療を勧められますか。」
⇒ルミナールで「70歳以上」ならばホルモン療法単独です。
「③内分泌がんの予後について先生の印象をお聞かせ願えますでしょうか。」
⇒時々ありますが…
 あまり関係ないと思います。