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超音波検査での再検査通知

[管理番号:100]
性別:女性
年齢:38歳
1月に行った乳がんの集団検診で再検査の通知がきました。
検査は技師による触診と超音波検査のみです。
昨年10月頃にシコリに触り検診の際に伝えたら、技師の方も「これかな?」と言ってエコーをあてていました。
画像は後に複数の先生で診て判断するとの事。
質問は、腫瘤の良し悪しはエコー検査で大体の判断が可能と聞きます。
エコー検査で引っかかるという事は乳癌の可能性が高いという事でしょうか?
勿論最終的には生検を行わないと判断出来ないのは解っています。
今後どの様な過程になるかはわかりませんが、県立がんセンターで再検査を受けます(マンモトーム有)。
又、5年前に集団検診を受けた時(触診と超音波検査)は、両胸に嚢胞が有るが、再検査は無しでした。
今回ひっかかったのは左側シコリで場所も違うとのことです。
38歳で妊娠出産の経験はありません。検査日は生理後5日でした。
再検査の通知で頭が一杯になって病院の予約を悠長に待っていて良いのか心配です。
現在の状態は、見た目に窪み、分泌物は有りません。
触っていたシコリも自分ではわからなくなってしまいました。
現在はバックを肩に下げた際の左肩の重苦しくなる事(以前は無かった)と、左胸の突っ張り感とたまにチクチクする感じ(いずれもハッキリ言い表せる程では無い)が、有ります。動揺してこの様な症状が起きているだけでしょうか。
色々検索している内に、こちらのサイトに辿り着きました。どうか回答を宜しくお願い申し上げます。

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 超音波検診で「要精査」となったこと。
 大変ご心配なことと、思います。
 それでは回答します。

回答

「エコー検査で引っかかるという事は乳癌の可能性が高いという事でしょうか?」
⇒決して癌の可能性が高いということはありません。
●エコー検診で「要精査」となる基準は?
 「のう胞=液体の貯まった袋」以外のあらゆる所見が対象となります。
 検診の場では、「乳癌が疑わしいか、どうか?」までの判断は要求されていません。
 
「腫瘤の良し悪しはエコー検査で大体の判断が可能と聞きます」
⇒正しい知識です。
 確かに、「超音波では良性所見と悪性所見の区別」まで解ります。
 しかし、「検診」と「病院での精査」は意味が違うのです。
 検診では「技師さん」が超音波検査をしています。
 その所見を確認するだけなので、あくまでも「所見があるかどうか?」が判断基準であり、「癌が疑わしいか、どうか?」ではないのです。
 

実際の超音波での「要精査」

 実際に診療していると、「エコー検診で要精査」となっているものの大部分は「線維腺腫」や「乳腺症」が殆どです。
 
◎(エコーでは良悪性の判断はおおよそつくのですが)検診では「所見がある場合(のう胞以外)には、例え良性と思っていても必ず要精査としなくてはならないのです。