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治療方針について

[管理番号:3634]
性別:女性
年齢:43歳
初めまして。
乳がん疑いの時期から手術、現在に至るまで本サイトで心を支えていただいております。
このような貴重な場をご提供下さり本当にありがとうございます。
術後の治療方針につきましてご教授ください。
6月上旬に左胸乳がんと診断され、7月上旬に左胸全摘手術を受けました。
8月中旬に術後の病理組織診断結果が出ました。
Ⅰ) INVERSIVE DUCTAL CARCINOMA
 PAPILLOTUBULAR CARCINOMA
 Size(invasion) : 5×4 mm
  (whole) : 8×6×6 mm
 histological grade : 3+2+1=6 Grade 2
nuclear grade : 2+1=3 Grade 1
ly(-), v(-), f(+), s(-)
surgical margin : negative
ER : >95%
PgR : 5%
HER2 : 2+ *
Ki-67 : 20%
p53 : 60%
*8月下旬にHER2 (DISH法)の追加検査結果が出まして、浸潤部については
HER2/CEP17=1.41, HER2 copy number=3.25/cell、乳管内病変については
HER2/CEP17=2.98, HER2 copy number=6.75/cellとの結果でした。
Ⅱ) DUCTAL CARCINOMA IN SITU
Size : 23×25×13 mm
担当医からは上記の結果からホルモン治療を5年と言われましたが、病変ⅠのHER2の結果を見て不安に思い、また、浸潤径が5㎜であっても術前の組織診で数㎜減っているのではないかとか、術前はKi-67が30%であったのが、術後は20%に変わったりしたことから、その場で治療法を決断できず、Oncotype DXの検査を受けさせてもらいました。
結果は9月下旬です。
その時は、初期治療の段階で出来る限りの治療を受けたいと思っていたことと、HER2の結果のセカンドオピニオン的な気持ちでしたが、いざ受けたらまた別の不安が出てきました。
もし、Oncotype DXで高リスクになった場合、また、HER2がpositiveとなった場合、どのような治療法を受けたら良いでしょうか。
抗がん剤治療を受けた場合の上乗せはどの程度ありますでしょうか。
今となっては、ホルモン治療のみで大丈夫であれば、抗がん剤治療は受けない方がありがたいと思っています。
以前、担当医から、もし抗がん剤をするのならEC+Tと言われました。
診療の合間の大変お忙しいところ申し訳ございませんが、先生の的確なご助言を頂戴出来れば嬉しいです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
まず指摘したいのは
「乳管内病変についてはHER2/CEP17=2.98, HER2 copy number=6.75/cellとの結果」
という記載です。
 全くの適応外です。
 非浸潤癌にHER2検査をする事自体全く許されないことです。(しかもFISHまでしているとは!!!)
 ♯この病院は、保険査定されないのですか???
pT1a(5mm)と言う時点で一切の化学療法の適応外です。
しかもルミナールタイプ。(トリプルネガティブであったとしても抗ガン剤しないのに、ルミナールタイプで迷う必要は全くありません)
「抗がん剤治療を受けた場合の上乗せはどの程度ありますでしょうか。」
⇒殆どゼロでしょう。
○この病理結果で「化学療法するか悩んでいる」のですか??
 不要です。