乳がん手術は江戸川病院・東京


[管理番号:5433]
性別:女性
年齢:40歳

こんにちは。
40歳、出産
経験無しの者です。

田澤先生のご意見を伺いたく宜しくお願いいたします。

8月に温存手術を受け、
以下病理結果を受けました。

左乳房温存術 センチパネル検査実施
浸潤性乳管癌(充実腺管癌)
浸潤癌部 1.2×0.8×0.7
非浸潤部 3.7×3.5×1.2
リンパ節 転移無し(1切除)
リンパ節、静脈共に侵襲無し
波及度 乳腺 脂肪
核 組織異型度 グレード3
ki67 40%
ホルモン感受性 ER90%
PgR90%
HER2 +1
断端陽性(尾側/乳管内癌←非浸潤性癌という事でしょうか?)
治療方法 放射線+追加照射、ホルモン療法(タキサン)5年+皮下注射3ヶ月置き 

①「断端陽性」についてですが、病巣より広がっている先の末端に顕微鏡レベルでしか見れない微小のものが一箇所との事ですが(露呈しているのか、5mm内の箇所にあったかは説明されたのかも知れませんが分かりません)、 今後の治療としては、追加切除ではなく、
放射線の追加照射にて行うとの事でした。
私の場合でも追加切除の手術は行わないでも陰性を目指せるものなのでしょうか?
説明時は知識も無く納得しておりましたが、色々調べるうちに不安になって参りました。
放射線の追加のみで、10年、15年と再発を強く思いながら過ごすのであれば、追加切除を希望してみた方が宜しいのでしょうか。

調べた中では、切除もあるし、放射線追加で様子を見て、もし再発したらその時に考えることも出来るとありましたが、生存率は変わらないのでしょうか?(悪くなると書いてあるものが殆どでした。)

また、断端陽性の場合、陰性より再発率が上がるのは認識しておりますが、その数値は陰性と遥かに違うものなのでしょうか?

②ホルモン療法が効果的である事と、それほどの高リスクを感じられず、
抗癌剤はしないとの事でしたが、 心配で希望があれば行ってもよい(TC療法)との事でした。

オンコタイプ検査の説明書も参考までに頂いています。

極力、本人的には抗癌剤は避けたい気持ちですが、グレードやKiの数値から見て決してリスクが低いわけではないと感じてもおりますが、如何が思われますでしょうか。

また私の場合、断端陽性である事から 、尚更必要なのではないかと素人ながら思いますが如何でしょうか?
もし、抗がん剤をした場合、生存率や再発防止の上乗せはどれ位が見込まれますでしょうか?
なお、オンコも検討に入れるべきでしょうか。

ここまで気持ちを高く持ってに治療に努めて参りましたが、10%程度の確率の断端陽性に自身が当てはまってしまい、かなりショックを受けて おります。。

まとまりがなく申し訳ありませんが、上記内容でお判りになる範囲で宜しくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

いずれ、今週のコラムでテーマとして取り上げますが…
過去のコラム『今週のコラム 84回目 「初回手術の取り残しを摘出するだけでよい」と言う事なのです。』も参考にしてください。
ただ、(読み返してみましたが)質問者の質問に「ダイレクトに答えてはいない」内容ではあります。

重要なのは
1.断端陽性は程度が様々だから、「温存乳房内再発のリスク因子」であることは間違いないですが、「温存乳房内再発を推測することは不可能」である。
2.温存乳房内再発は「その際に、全摘すれば、最初から全摘したのと予後は変わらない」

「追加切除の手術は行わないでも陰性を目指せるものなのでしょうか? 」
⇒「断端陰性」でも乳房内再発は起こりうるし、逆に「断端陽性」でも乳房内再発がおこらないこともあります。(あくまでもリスク因子ということです)

「追加切除を希望してみた方が宜しいのでしょうか。」
⇒(温存乳房内再発の)「リスクを減らす事になる」ことだけは確かです。

「もし再発したらその時に考えることも出来るとありましたが、生存率は変わらないのでしょうか?」
⇒変わりません。

 冒頭でコメントしたように「温存乳房内再発は、その際に全摘すれば、(最初から全摘したのと)予後は変わらない」のです。(これが、乳房温存術が許容される大きな要因となりました)

「その数値は陰性と遥かに違うものなのでしょうか? 」
⇒冒頭でコメントしたように…

 程度が様々だから「評価のしようがない」ことです。

「グレードやKiの数値から見て決してリスクが低いわけではないと感じてもおりますが、如何が思われますでしょうか。」
⇒根本的な勘違いをしています。

 「リスクの高さ」と「抗癌剤の可否」は全く無関係です。
 治療法はあくまでも「サブタイプで決める」のです。

 ☆質問者は早期ですが、Ki67=40%であり(Ki67だけで判断すれば)ルミナールBであることを否定できません(否定するにはOncotypeDXが必要)
  私なら化学療法を提案しますが(それはリスクが高いからという、誤った理由ではなく)「ルミナールBの可能性が有る以上、上乗せが期待できる治療法を勧めることが正しい」という理由からです。

「また私の場合、断端陽性である事から 、尚更必要なのではないか」
⇒全く誤った考え方です。

 「局所の借り」を「全身療法で返す」と言う考え方は誤りです。

「抗がん剤をした場合、生存率や再発防止の上乗せはどれ位が見込まれますでしょうか?」
⇒質問者がルミナールAなのかBなのかで全く異なるので、コメントできません。


「なお、オンコも検討に入れるべきでしょうか。」

⇒そうすべきです。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

今後の治療について
性別:女性
年齢:40歳

先日はご回答頂きありがとうございました。
(前回、ホルモン療法記載箇所に誤りがございました。
正しくはタモキシフェンとなります。
また、その後、注射の期間が3ヶ月から6ヶ月置きへと変更になりました。)

現在、放射線治療へと進み10月いっぱいまでの予定です。

先日、また担当医の受診があり、私の場合はkiの数値から見て、ルミナルBであると診断され、ただ、ホルモン陽性である事から全身療法としてはホルモン療法単独でも充分であり、腫瘍の大きさとステージからして、たとえ抗がん剤をしてもその上乗せは大きく期待出来るものではないとの事でした(数%程度であろうとの見解)。

田澤先生は、抗がん剤の上乗せが見込まれるので薦めると仰ってましたが、それはどれ位の数値が見込まれるからでしょうか?一般的には、どの位から(5%以上?)であれば推奨されるのでしょうか?

また、オンコについては、本人の希望があればとの事で、次の診察までに回答する事となっておりますが、この結果が中間リスクとなった場合はどの様な判断をしたら宜しいでしょうか?
低リスク寄りであれば不要、高リスク寄りであれば抗がん剤をする等。

もし抗がん剤をする事と
なった場合、時期はもう遅いのでしょうか?
10月の半ばで術後2ヶ月となります。
今からオンコを申し込んで、結果は11月になるとして、それから治療スタートでも問題ないのでしょうか?
またホルモン療法はどのタイミングとなりますでしょうか?

なお、現在の放射線治療ですが、9回目を過ぎた所ですが、左側の胸痛や動悸、息苦しさの様なものを感じるのですが、精神的な要素が大きいでしょうか?

お忙しいとは存じますが、ご回答の程、何卒宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

質問者は、昨日掲載した『今週のコラム 100回目! 「若いから」抗ガン剤をしましょう。は過ちなのです。』を見ましたか??
回答の多くは、その中にあるようです。

「田澤先生は、抗がん剤の上乗せが見込まれるので薦めると仰ってましたが、それはどれ位の数値が見込まれるからでしょうか?」
⇒もしもルミナールBならば…

 10-20%となります。

「一般的には、どの位から(5%以上?)であれば推奨されるのでしょうか?」
⇒ご自分にとって「大きな数字」と感じるのは人それぞれでしょう。

 
「この結果が中間リスクとなった場合はどの様な判断をしたら宜しいでしょうか?低リスク寄りであれば不要、高リスク寄りであれば抗がん剤をする等。」
⇒この回答こそ、昨日掲載したコラムを読んでみましょう。

「もし抗がん剤をする事となった場合、時期はもう遅いのでしょうか?」
⇒遅くありません。

「またホルモン療法はどのタイミングとなりますでしょうか?」
⇒抗癌剤をもしもするなら、「抗癌剤終了後」からでもいいでしょうし、「Onco
typeDX待ち」ならば、それまでホルモン療法をするといいでしょう。

「現在の放射線治療ですが、9回目を過ぎた所ですが、左側の胸痛や動悸、息苦しさの様なものを感じるのですが、精神的な要素が大きいでしょうか?」
⇒そう思います。

 もしも心配しているのが放射線肺臓炎だとしたら…
 (それは)終了後3カ月以上経ってから起こるのが一般的です。(放射線治療中には起こりません)

 
 

 

質問者様から 【質問3】

今後の治療について
性別:女性
年齢:40歳

お忙しい折、再度ご回答頂きありがとうございました。
コラムを拝見させて頂き、またお伺い致したく、宜しくお願い申し上げます(現在、オンコの結果待ちです)。

グレーゾーンをAかBに分ける為にオンコがある…との事ですが、これはオンコの結果をどの様に見ての判断となりますでしょうか?再発スコアの高低でA,Bが分けられる等でしょうか?もしその場合、中間リスクはどちらになるのでしょうか?

もし、結果が中間リスクの後半26-30であった場合、31以上であった時程では無いものの上乗せが見られるという事は、たとえ結果が中間リスクだからと言って、単純に全てがイコール抗がん剤不要と考えない方が宜しいのでしょうか?
26-30であった場合のその僅かに見られる上乗せの数値が何%以上あれば、先生は抗がん剤は行うべきと判断されますか?
QAを拝見していると、3-5%の時は薦めていらっしゃらないですが、5%以上あれば薦めますか?

また、別の質問ですが、
私の場合は皮下注射を予定しておりますが、これは閉経前であるからという事になりますでしょうか?同病で閉経前でも皮下注射をしない方も居て、この違いは何が考えられますでしょうか?
自身は、10年前に子宮筋腫の腫瘍摘出をしており、
おそらくまた新たに筋腫があると思うのですが、
この皮下注射により出血や筋腫が大きくなる事もあるとの説明を受け気懸かりですが、やはり避けられない治療でしょうか。

お手数ですが、何卒宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

質問内容を読みましたが、どう考えてもコラムを読んでもらい「自分で理解すべき」
内容のようです。


「再発スコアの高低でA,Bが分けられる等でしょうか?」

⇒「抗癌剤による上乗せがない」=A 「抗癌剤による上乗せがある」=B 

「もしその場合、中間リスクはどちらになるのでしょうか?」
⇒「中間リスク全体」で捉えれば「有意差がない」のだから、当然Aです。

「もし、結果が中間リスクの後半26-30であった場合、31以上であった時程では無いものの上乗せが見られるという事は、たとえ結果が中間リスクだからと言って、単純に全てがイコール抗がん剤不要と考えない方が宜しいのでしょうか?」
⇒中間リスクを2つに分けて考えれば、それも成り立つことも今週のコラムで解説した通りです。
 あとは解釈の問題です。

「5%以上あれば薦めますか?」
⇒そんなことはありません。(それは自分で考えるべき事です)

「皮下注射を予定しておりますが、これは閉経前であるからという事になりますでしょうか?」
⇒皮下注射(LH-RHagonist)は閉経前が適応ですが、臨床試験(SOFT試験)によると、その効果は「35歳未満もしくは化学療法閉経後に回復した症例」に限定されていました。

 これをもって、「閉経前全てに適応」というわけではなく、(年齢で言えば)「35歳未満、せいぜい40歳未満」となります。
 40歳の質問者の場合には、してもいいとは思います。

 
「また、同病で閉経前でも皮下注射をしない方も居て、この違いは何が考えられますでしょうか?」
⇒年齢でしょうか?

 上術とおり、「40歳以上」であれば、閉経前でも勧められません。

「この皮下注射により出血や筋腫が大きくなる事もあるとの説明を受け」
⇒これは「勘違い」です。

 内服薬である「タモキシフェン」は「子宮に直接刺激作用」があるので、「筋腫が大きく」なったり、「子宮内膜症を悪化」刺せる可能性がありますが、「LH-RHagonistは、抑性的に働く」ので
 注射をすることで、「子宮筋腫は小さくなる」し「出血」も抑えられます。

 また、タモキシフェンは卵巣腫大を引き起こす事がありますが、これも「LH-RHagonist」を投与することにより縮小させることもできます。





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