乳がんとは|乳癌の症状、しこりや石灰化について解説|石灰化にマンモトーム|乳癌の治療|東京の江戸川病院 乳腺外科・乳腺外来

[管理番号:165]
性別:女性
年齢:41歳

かなりの自覚症状があり検査に行きました。

シコリの様なゴリゴリがあり、痛みも伴い、石灰化がありエコーも黒く写りシコリの確認がありました。

おそらく癌である可能性が強いだろうと自分で思います。
 

今から思い返せば、昨年の春位から異様な程の肩こりがあり、胸は張った様な感じが続き脇の下から腕の付け根のあたりを腕を回すとボキボキいう程の肩こりが続いていました。

一度みぞおちの部分が締め付けられる様な痛みがはしったり、下腹部の痛みや風邪をひいて二月程よくならなかったり。

の不調が続いていた事に癌のせいだったのかなと思ってしまったりします。
 

細胞検査した後4日がたちましたが、太い針で検査したためもあるのでしょうが、胸は腫れてリンパも痛み今迄異常の激痛があり、吐き気や頭痛、背中まで痛みだし、検査結果に怯えている事もあるのでしょうが、やはり癌で、ここからが私の一番怯えている部分なのですが、リンパや他の場所への転移があるのではないかと…すごく不安です。
 

17日に検査結果が出るのですが、癌だった場合、セカンドオピニオンも考えています。

他の場所への転移があるかどうかは、入院後の検査などで調べて頂く感じになるのでしょうか?
手術法などもネット等で調べた感じで全然無知なのですが、全摘で皮膚の表面と乳房を残し、シリコンを入れる事などもできるみたいですが、こういった異物を入れるのは、後々危険だったりするのか?
 

保険はきくのか?高額医療制度は使えるのか?など、
この待ち時間に色々な事を考えすぎてストレスで、こちらを拝見し、この様な長々の質問をさせて頂きました。
 

お時間許されましたら、お返事やアドバイスを頂戴できますと幸いにございます。長文失礼いたします。
(2015年3月の質問)

 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「石灰化を伴うカテゴリー4のしこり」を針生検して結果待ちという事ですね。
 「待っている間の不安な気持ち」お察しします。

回答

「他の場所への転移があるかどうかは、入院後の検査などで調べて頂く感じになるのでしょうか?」
⇒通常は、(癌という確定診断がついた後に)「外来で」行います。

  • CT
    リンパ節や肺、肝など全身検索目的
     
  • 骨シンチ
    骨転移がないかどうか(明らかなリンパ節転移が疑われない場合には、行われない事も多い)
     
  • PET
    CTと骨シンチを兼ねる
     

 ※通常、これら全身検索を行ったうえで、総合的に「治療方針」を決定します(手術先行か? 抗癌剤先行か?など)
 

「全摘で皮膚の表面と乳房を残しシリコンを入れる事などもできるみたいですが、こういった異物を入れるのは、後々危険だったりするのか?」
⇒「乳頭温存乳房切除」の事ですが、「乳頭部に癌を残す可能性」に注意が必要です。
 具体的には、「腫瘍が乳頭から十分に距離がある」「早期乳癌である」という条件を満たす必要があります。
 ※後で、「放射線照射をしようと思っても」シリコンが入っている状態では「安全な照射ができなくなる」からです。

⇒異物を入れる事の危険は
 (短期的には)術後の感染のリスク
 (長期的には)外傷による破損や、経年劣化などがあります。
 

「保険はきくのか?」
⇒ききます。
 保険収載となったために、近年では「インプラント再建」が増加しています。
 

「高額医療制度は使えるのか?」
⇒使えます。
 通常の保険診療なのです。
 

今後の「検査」や「治療」について(参考にしてください)

(針生検の結果が癌だったと仮定しての話ですが…)

検査 乳房MRI(乳房内の「癌の拡がり診断」)

全身CT(リンパ節や他臓器転移の有無)

治療 手術(温存か全切除か?)

放射線照射(術後照射をするかどうか?)
※乳房再建をする場合には原則として術後放射線照射はできない。

薬物療法(内分泌療法/化学療法)
※内分泌療法が効くタイプ⇒内分泌療法、 内分泌療法が効かないタイプやHER2陽性⇒化学療法(抗癌剤)となります。

◎治療については、「進行しているもの」や、「腫瘍を小さくして温存術を目的とする場合」には術前抗癌剤治療をする事があります。
 それ以外では手術が先行となります。

 手術では乳房MRIでの「拡がり診断」をもとに「温存か全切除か?」、もし全切除の場合には、「乳房再建するかどうか?」のような選択肢があります。

★きちんと状況を「ひとつひとつ」確認しながら、治療方針を決定していくのです。

 
 

 

質問者様より 【感想】

この度は数多くある質問の中、迅速丁寧な回答を頂き恐縮です。大変嬉しく、気持ちも少し落ち着く事ができ感謝致します。

私に限らず不安を抱いた沢山の片達がこちらのサイトで助けられている事でしょう。

ひとつひとつ丁寧に回答頂き、安心できた部分と、インプラント再建というのも、また詳しく自分でも調べてみた上で、明明後日の検査結果を受けて、どんな診断が出たとしても、医師ともじっくり治療法を相談して気持ちをシッカリ持って前向きに病と戦いたいと思います。

これからも拝見させて頂きます。また訪れる事がありました時は宜しくお願い申しあげます。

ありがとうございました。

 
 

 

質問者様より 【質問2】

田澤先生、また訪ねてしまいました。

本日針生検の検査結果で、悪性細胞である事がわかり、左乳ガンとの診断でした。
先生の教えて下さった通りの骨シンチ、CT、胸MRIを、2回に分けて検査し、27日に最終検査結果を聞いて治療法など、考えていく形となりました。
自分で、転移などあるのではないかと、すごく気になっていました。
私は、血液検査程度で健康診断など全く受けていませんでしたし、今は胸の裏の痛みや、アンダーバスト辺りも凄く痛かったり、呼吸も少しですが、しずらく痰も出ます。

先生やはり転移などある可能性が高いと思われますか?
 

本日のお話では、ステージのお話は、ありませんでした。
悪性であるという事。

病気の広がりを検査しますという事。
乳ガンの性質のお話。

1、ホルモン受容体→プラス受容体はあるとの事でした。
2、HER2→2で、シコリの細胞から更に検査中との事。
3、増殖力→グレード3、 Ki67→高い。
 

説明を頂きながら理解して聞いてはいたつもりなのですが、ステージとしての説明は、ありませんでした。
画面を見ていたら、Ⅲなんちゃらと書いてありました。

進行性の強い悪性癌だという事は理解できました。
今の段階でステージ3という事なのでしょうか?

骨や他臓器への転移があった場合、手術、完治などは、やはり無理になっちゃうのですか?
 

死期を待つ事になるのでしょうか…?
余命を聞いた方がいいのでしょうか…?

今年20才にはなりますが、小さな頃から親子二人で寂しい思いをさせてきた息子もいてます。

まだまだ、せめて10年生きて息子にも寂しい思いをさせたくない。

何より私が、もっと一緒に過ごしたい!!
 

先生、転移していた場合、希望はあるのでしょうか?

検査結果がでないとわからないのかとは思いますがぁぁ…

何かお言葉頂けると嬉しいです。

田澤先生からの 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 「石灰化を伴うカテゴリー4のしこり」で針生検の結果待ちだった方だと思います。
 なにぶん、情報量が限られているので、その中での回答となることに御理解をお願いします。

回答

「胸の裏の痛みや、アンダーバスト辺りも凄く痛かったり、呼吸も少しですが、しずらく痰も出ます。先生やはり転移などある可能性が高いと思われますか?」
⇒これらは「転移からの症状では無い」と思います。
  

「1、ホルモン受容体→プラス受容体はあるとの事でした。 2、HER2→2で、シコリの細胞から更に検査中との事。3、増殖力→グレード3、 Ki67→高い」
⇒luminal Bタイプ(ホルモン療法が効くタイプでなおかつ、化学療法の適応でもあるタイプ)と言う事です。(増殖力→グレード3 とは、組織学的グレードか核グレードなどの数値でしょう。)
 ここでいう「HER2が2であり、シコリの細胞から更に検査中」⇒「HER2免疫染色が2+であったため、HER2遺伝子の増幅があるのかを、FISH法という検査で確認中」と言う事です。
 ※HER2遺伝子の増幅の有無は「治療方針」に大きく関わってきます。
 

「進行性の強い悪性癌だという事は理解できました」
⇒「核グレードが3であり、Ki67(核分裂指数)高値」ということから「増殖力が高いタイプ」という言い方をされたのだと思いますが、「悪性癌」という表現は正しくありません。(癌に良性と悪性の区別はありません)
 

「今の段階でステージ3という事なのでしょうか?」
⇒(ここは想像ですが)違うと思います。
 「画面を見ていたら、Ⅲなんちゃらと書いて」というのは、ステージを表している訳ではないのでは? 
 もしも「針生検のレポートの中の記載」であれば、「histological grade(組織学的異型度)Ⅲ」のようなものではないでしょうか?(ここは私の推測です)

 なぜなら「ステージ3」となると、「5cmを超える程の大きさの腫瘍」か「腫瘍により皮膚が赤くなっている」もしくは「脇の下のリンパ節にガッチリとした(固定した)転移がある」となります。
 ※メール内容からは「皮膚が赤くなったり」「脇の下(腋窩リンパ節)がゴロゴロ」のような表現が無いので、そのように想像しました。
 
 ◎「通常の腫瘍(皮膚所見を伴わない)」で「(触って、すぐ解るほどの)ゴロっとしたリンパ節転移がない」⇒ステージⅠ~Ⅱとなります。
 

「余命を聞いた方がいいのでしょうか…?」
⇒そのような状況では無いと思います。
 初期治療の段階で、遠隔転移があることは乳癌ではかなり稀です。

 (CTや骨シンチなどで)遠隔転移が無ければ、十分に根治の可能性があります。
 
★luminal Bタイプなので、術後(場合によっては、術前)に内分泌療法(ホルモン療法)+化学療法(抗癌剤)が適応となります。(HER2 FISHの結果によってはハーセプチンも)
 これらの治療をきちんとやることが重要です。





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