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病理組織検査の所見について

[管理番号:5149]
性別:女性
年齢:57歳
先日2センチのしこりがある事がわかり、バネ式の針生検を行い、結果が出ました。
「中型異型上皮からなり、大型の充実性胞巣を作っている。
免疫染色(p63,CK5/6)にて筋上皮の消失があきらか。
核グレード1(2+1)。
脈管侵襲像は明らかでない」との事です。
エコー検査ではリンパ節転移はありませんでした。
担当医は「おとなしいがん」と言っていました。
まだ手術前で、詳細な事柄がわからず、申し訳ございません。
今のこの状態はどのようなものでしょうか?
すでに肺や骨などに転移している事も考えられますでしょうか?
ストレスのせいかもしれませんが、この数日、時々軽いい息切れのような症状が出て気になっております。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
沢山、乳癌の診療をしていると解ることがあります。
「乳がんは、そう簡単には(初発時に)転移は起こさない」これはまぎれもない事実です。
○そう言う意味では皆さんが想像する1/1000程度の確率と思って差し支えありません。
「今のこの状態はどのようなものでしょうか?」
⇒2cmの早期癌(1期) グレード1の大人しい癌
 きちんと治療すれば10年生存率は95%程度と想像します。
「すでに肺や骨などに転移している事も考えられますでしょうか?」
⇒絶対にありません。
 CTや骨シンチなどは無駄な被爆なのでしないようにしましょう。(強制的に検査される施設も多い様ですが…)
「ストレスのせいかもしれませんが、この数日、時々軽いい息切れのような症状が出て気になっております。」
⇒100%無関係です。
 ストレスなのか、風邪なのか…
 転移はありませんので御心配なく。