乳がん手術は江戸川病院・東京


[管理番号:3115]
性別:女性
年齢:54歳

よろしくお願いいたします。
検査の結果がいろいろで、術後検査では、下記の様な結果が出ました。

病理診断の中に「ステージⅡA」とあるのですが、主治医の診断では「ステージⅠ」穏やかな癌です。
との事でした。
この違いについて教えていただけましたら幸いです。
また、現在の治療方針に漏れはないか心配でおります。

《初期症状及び初めての受診》
胸に小さなしこりを感じ、近くの産婦人科を受診
エコー・触診にて「専門医での受診」を勧められる。

(1人目の専門医による受診)乳腺外科医での受診
・触診・エコー・マンモグラフィー
この時点で、細胞診をした方が良いとの事。

・細胞診 → 結果 どちらともいえない(検査結果の用紙はもらわず)
後日、MRIの受診を勧められる。

友人よりセカンドオピニオンの受診を勧められ、紹介してもらった乳腺外科の専門開業医の診察を受ける。

(2人目の専門医による受診)
・触診・マンモグラフィー・エコーにてより詳しい検査が必要なため、設備の整った病院への紹介状をもらう。
(この時点で、この先生の紹介してくださった病院への通院を決める)

(3人目の専門医による受診)手術可能な専門医師のいる病院での受診※最終的な主治医
マンモグラフィーは前述の(2)の先生より持参。

・触診・エコー・細胞診をする。

細胞診の結果 4 非浸潤癌の可能性 ステージ0程度。
との事。

その後、マンモトーム生検(組織採取は別の先生)
異常なし 染色体レベルの検査 にて 「前癌状態」と診断

担当医とよく話し合い、部分切除での同時再建手術。

術後病理診断にて下記の様な検査結果。

病理組織診断
【1】
Lt. breast cancer: invasive ductal carcinoma papillotubular carcinoma, g,
ng3, hg3, ly0, v0, ductal component(+), cut-margin(-) pticNOcMO, stageⅡA
Ki67(mib1) labeling index;17.7%

病理組織所見
切片4,5,8,11に主に乳管内に増殖する癌をみます。
一部浸潤がみられます。
浸潤部位ではリンパ球の浸潤が強いです。

腫瘍径(t)=約33×25×12mm、浸潤径=5×4mmです。

核異形度:スコア3
核分裂像:スコア2
腺管形成度:スコア3(浸潤部位で)

Ki67・HER2・ER・PgRについては、後日報告します。

【追加報告】ki-67(mib1) labeling index:
90/509=17.7%

【2】
ER 判定結果 : 陽性:20%~30%
PhtoNo1 対物×4  PhtoNo2 対物×10  PhtoNo3 対
物×10  PhtoNo4 対物×10
臨床診断:左乳房上外側乳がん
組織型:浸潤性乳癌
コメント:腫瘍細胞核の10%以上に陽性像を認めます。

Allred score : 3(PS) +2(IS) = 5(TS)

【3】PR 判定結果 :陰性:1%未満
PhtoNo1 対物×4  PhtoNo2 対物×10  PhtoNo3 対
物×10  PhtoNo4 対物×10
臨床診断:左乳房上外側乳がん
組織型:浸潤性乳癌
コメント:腫瘍細胞核への陽性像を認めますが、陽性細胞率は10%未満です。

Allred score : 1(PS) +1(IS) = 2(TS)

【4】HER2 判定結果 :1+
PhtoNo1 対物×4  PhtoNo2 対物×10  PhtoNo3 対
物×10  PhtoNo4 対物×10
臨床診断:左乳房上外側乳がん
組織型:浸潤性乳癌
コメント:細胞膜の一部に限局した軽度陽性像が認められます(陽性細胞率10%以上)

【5】センチネル検査
病理組織診断
Lymph node,excision:-No evidence of malignancy

病理組織所見
提出されたリンパ節には、癌の転移を含めて腫瘍性の変化は認められません。
センチネルLN;0/2 ノンセンチネル
LN;0/0(脂肪組織)

現在主治医より
ステージ1 限定的な浸潤がある
今後の治療:放射線治療(5週間25回)ホルモン治療 アリミデックス(5年間)と言われています。

細胞診でも結果が一致せず(しない場合も多いと説明は受けました)マンモトーム生検では、前癌症状とでました。

最終的な術後病理診断では、「浸潤性乳がん」となり、検査の度に症状が軽かったり重くなったりしています。
術後病理検査が一番正確と思っています。

術後病理検査の中の癌のステージが主治医からのものと合わずに不安を持っています。

多岐に渡る病理検査からの総合的判断だとは思いますが、今一度専門医のご判断をいただけましたら幸いです。

今後の治療方針も上記でよろしいでしょうか。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「(1人目の専門医による受診)乳腺外科医での受診・細胞診 → 結果 どちらともいえない(検査結果の用紙はもらわず)後日、MRIの受診を勧められる。」
⇒本当に困ったものです。

 細胞診がまともにできないようでは、「危なっかしくて、とても診療を見ていられません」
 ○結局癌だったわけですから、「細胞診では確実にクラス5」を出せる様でなければ、安心して診療を任せることはできません。
 ★ここでも解るように「細胞診の技術は(針生検異常に)雲泥の差がある」ことに注意が必要です。

  画像所見で「癌が疑われる」のに(そのような下手な細胞診で)「良性」となっても、信頼してはいけないということです。
 

「(3人目の専門医による受診)細胞診の結果 4 非浸潤癌の可能性 ステージ0程度。その後、マンモトーム生検(組織採取は別の先生)異常なし 染色体レベルの検査 にて 「前癌状態」と診断」
⇒これらの医師にも「呆れて」しまいます。

 それにしても質問者は「大変不運なこと」に、きちんとした診断ができる医師に巡り合わなかったようです。
 このような現状は何とかならないものか? 本当に困ったことです。
 

「Lt. breast cancer: invasive ductal carcinoma papillotubular carcinoma, g, ng3, hg3, ly0, v0, ductal component(+), cut-margin(-) pticNOcMO, stageⅡA
腫瘍径(t)=約33×25×12mm、浸潤径=5×4mmです。」
⇒腫瘍径が33mmあるのにマンモトームで外す事が信じられません。
 これを機に、担当医には精進してもらいたいものです。
 

「担当医とよく話し合い、部分切除での同時再建手術」
⇒信じられません。

 結局、術前組織診断では「癌の確定診断がなされていない」わけです。
 それで「癌の手術をする」ことは、本来あってはならないことです。(もしも、結局癌で無かった場合に、特にセンチネルリンパ節生検とはいえ、腋窩の操作はあってはならないことです)

 ○もしかして、この施設では「術前組織診断の甘さ」から、この様なケースも多いのかもしれません。(本来は術前、組織診断で確定診断をつけなくてはいけません)

pT1a(5mm), pN0, luminal
 

「現在主治医よりステージ1 限定的な浸潤がある今後の治療:放射線治療(5週間25回)ホルモン治療 アリミデックス(5年間)と言われています。」
⇒これは妥当な方針です。
 

「細胞診でも結果が一致せず(しない場合も多いと説明は受けました)マンモトーム生検では、前癌症状とでました。」
⇒手技の精度の問題です。

 マンモトームは若い不慣れな医師が行ったのでしょうか?
 

「術後病理検査の中の癌のステージが主治医からのものと合わずに不安」
⇒主治医が正しいです。

 病理医は勘違いをして「腫瘍径33mm」をpT2, pN0, pStage2Aとしている様です。
 しかし、実際は「浸潤径が正しい」のでpT1a(5mm), pN0, pStage1となるのです。
(ここでいう腫瘍径33mmは非浸潤癌としての大きさです)
 

「今後の治療方針も上記でよろしいでしょうか。」
⇒術前診断の精度には問題が有り過ぎますが…(しかも、確定診断なしで癌の手術をしていることも信じられませんが…)

 結果として、術後の治療方針だけは「問題なし」です。





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