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マンモトーム生検

マンモトームにはマンモグラフィーガイド(ステレオガイド)のものと超音波ガイドの2種類があります。
目的が全く異なります。

  1. マンモグラフィーガイド:マンモグラフィーでしか不明である石灰化を対象
  2. 超音波ガイド:超音波で見える腫瘤や腫瘤非形成性病変※a)などを対象

※a)腫瘤非形成性病変:超音波検査の所見であり、明確に「腫瘤」として認識できるものに対して、腫瘤としては認識できないが異常所見として認識されるもの

 

1.マンモグラフィーガイド(ステレオガイド)下マンモトーム生検

石灰化をピンポイントで狙う為、Stereotactic mammotome:ST-MMT(定位マンモトーム)ともいう。
※石灰化については、トップページの「石灰化」を参照してください。
■検診などのマンモグラフィーで指摘された石灰化を低侵襲で確実に診断する唯一の検査です。
■まだ「しこり」になる前の早期乳癌(大部分が0期:非浸潤癌)の診断ができます。
石灰化は非常に小さな病変であり、これを確実に採取するにはずれないこと(固定)正確な位置情報が必要なのです。
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■実際の手技の流れ(1~3全行程で20分程度
①固定
マンモグラフィー装置で乳房を挟み固定します。

②位置の計算
マンモグラフィーをずらした2方向から撮影しコンピューターにて位置(3次元座標)を計算します。

③麻酔及び組織採取
局所麻酔後、もう一度撮影し位置補正を行い、針を挿入し組織採取を行います。

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■石灰化はST-MMTの無い施設では、診療すべきではありません。
※本来、ST-MMT検査すべきなのに「経過観察」となり、せっかくの「早期発見」の機会が失われます。
■石灰化の診断には経験が必要であり、ST-MMTには技術が必要です。
◎私は前施設で(2005/1月~2013/5月までの8年間 1084症例)の実績があります。
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◎私のモットーは「早期発見・早期治療」です。石灰化の事も全て私におまかせください。
 

ステレオガイド下マンモトームについて会話形式で解説

会話形式でAさんが、乳腺外科を受診し、マンモトーム生検を受け、その後治療する。までを3回シリーズで解説します。
【石灰化3部作】は下記をクリックしてください。
第1部 Aさん、乳腺外科を受診する。
第2部 Aさん、ステレオガイド下マンモトーム生検を受ける。<ステレオガイド下マンモトーム生検の様子>
~ Aさんの緊張も少し取れて、いざ先日検診の際にマンモグラフィーを撮影した部屋に到着しました。
レントゲン技師さん
「それでは、その椅子に腰かけてください。検査は右側ですので、右胸を挟みますね。
検査中にずれてしまわないように、やや強めに挟みますけど、痛い時には教えてください。」
いよいよ検査が始まります。 ~
第3部 Aさん、結果を聞く。
番外編 手術、そして術後
 

2.超音波ガイド下マンモトーム生検

従来から行われていた(バネ式)針生検の延長線上にあり、「より多くの組織」を採取する目的で「より太い針」で「吸引圧をかけながら」行う。
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■硬い乳腺や硬い病変に威力を発揮
(バネ式)針生検では針が曲がってしまうような硬い乳腺にも安全スムーズに針が通るので安全確実です。
■組織採取量が多く、異型病変(境界病変)など病理診断が困難な症例に最適
◎同様な理由で「腫瘤非形成性病変」の診断で良く用います。
※ 腫瘤非形成性病変についてはトップページの「腫瘤非形成性病変」を参照してください。