Site Overlay

今週のコラム 130回目 「(その婦人科医は)タモキシフェンで卵巣腫大が起こりうることを全く知らないのでは?」

ゴールデンウィーク、まっただ中。

皆さん。どうお過ごしですか?

 

(私にとっては)貯まった仕事を片付ける貴重な休日。

 

「連休を目いっぱい遊んで、その分連休後大変だった(けど、それでも遊びたかったし、平気だった)」若かった頃を思い出します。

悔しいけれど…

「若さはエネルギー」ですね。

 

○今朝、早朝ランニング中に「思わぬ」デッドヒート!

最初は私が後ろから抜かれて、「抜かれっぱなしなんか、ごめんだ!」抜き返してスピードアップ。

 

普段なら、これで終わる筈が…

(もう一度)抜き返されたのです。

「えっ? 結構なペースなのに!」

私も(意地になり)抜き返し、そしたら(相手も)再度抜き返し…

延々と「抜きつ、抜かれつ」

 

まだ、早朝の冷たい空気なのに、走りきったら汗が「これでもか!」と溢れだしました。

 

☆ランニングで、良かったな。(正直な感想です)

もしも、これが(車を)ドライブ中の出来事だとしたら…

ヒートアップした我々は、(信号待ちで止まった際にでも)「掴みあい、殴り合いの大喧嘩!」になったかも(?)しれません。(怖いですねー)

 

 

 

 

FMから流れたshort story

「えーっと、バーテンダー。 ウィスキーを2杯頼む。」

 

バーテンダー

「えっ、お客さん。どうしたんですか?いつもなら、離れて暮らすお兄さんと弟さんの分だと、3杯頼むのに。」

 

「いやっ、今は私は禁酒中だから、2杯でいいんだ。」

 

 

当院で術後ホルモン療法(タモキシフェン)中の患者さんについて、他院婦人科からの突然の「情報提供依頼」

『急速な両側卵巣腫大(11cm)、悪性を否定できないため○月に開腹手術予定』

そのために、(乳癌からの転移かもしれないからと)「乳癌の状況を教えてほしい」との事。

 

「危ないな。」

私は危惧しました。

何故なら、その文面には「(この卵巣腫大は)タモキシフェンによる反応性腫大かもしれませんが…」的な認識をしている様子が全く無かったからです。

「(その婦人科医は)タモキシフェンで卵巣腫大が起こりうることを全く知らないのでは?」

そう危惧したのです。

つまり、其の婦人科医が(タモキシフェンによる卵巣腫大の可能性を知っている上で)「これは、タモキシフェンによる原因ではなく、腫瘍だと(専門家の観点から)思います。」であれば、こちらも「タモキシフェン内服中に、たまたま卵巣腫瘍を合併することも確率的にゼロではないな。」となるのですが、そもそも「その発想(タモキシフェンが原因かも?)」が無いとなると…

♯ちなみに「乳癌からの転移」という発想も奇想天外です。

 

この場合は、単純に

「タモキシフェンを中止」してみることです。

「中止して、小さく」なれば、それで解決なのです。

♯いったん中止(休薬)して再開する際にはLH-RHagonistを併用すれば、今度は大きくならない可能性は十分にあります。