乳がんとは|乳癌の症状、しこりや石灰化について解説|石灰化にマンモトーム|乳癌の治療|東京の江戸川病院 乳腺外科・乳腺外来

皆さん。こんにちは。田澤です。

今日は寒いですね。

ここ東京でも、ついに雪が降りました!

私は、まだ交通渋滞となる前の時間帯に車で通勤しているので、影響を受けませんでしたが、通勤時間帯には大混乱がありそうです。

都心の雪

 

今、私が心配しているのは「麻酔科医の通勤に支障」がでることで本日午前中の手術開始が遅れる事です。

今日も午前中3件の乳癌の手術をして、午後から「外来」というタイトなスケジュールなのですが、「手術開始時間の遅れ」があると、「午後の外来」に支障がでてしまいます。

そうならない事を願いながら、このコラムを書いています。

 

今日の「お題」は「乳癌の遠隔転移」についてです。

 

時々、この「QandA」の質問の中にも

『乳房~腋窩、鎖骨周囲、背中(肩甲骨のあたり)まで痛い。 「しこり」は触れないけど、「見えない乳癌」があって、それが全身転移しているのではないか。とても心配』みたいな悩みを散見します。

 

「ネットやテレビ」などで「専門家と称する(大して診療もしていない)権威があるとされる」乳腺外科医がコメントしているのかもしれませんが…

「乳癌は全身病だ」とか「触知しない乳癌も存在する」みたいな情報が溢れている事が原因だと推測しています。

 

事実としては

「乳癌が全身病」…確かに、局所「乳腺やリンパ節」を治療しても遠隔再発として「骨や肝などに(後日)再発してくることがあります。

ただし、それは「乳癌」に関わらず、『癌である以上、(ある程度以上の進行があれば)どの癌腫にも起こりうる共通の性質』と言えます。

ことさら、「乳癌だけを強調」する必要はありません。

しばしば、(術前抗がん剤を無闇にやりたがる乳腺外科医のコメントとして)「全身に散らばっているかもしれない見えない癌細胞をまずは叩く」というものがあります。随分都合よく使われているものです。

○事実は「早期乳癌の大部分」は(抗癌剤など使わないでも)「根治してしまう」のです。

事更に「恐怖を煽る」必要がどこにあるのでしょうか?

「触知しない乳癌が存在する」…これも、また事実です。

①マンモグラフィーで「石灰化で発見」される場合

②エコーで「小さなしこりとして発見」される場合

③自覚症状として「単孔性乳頭分泌として発見」される場合

以上、①~③は(当然ながら)非常に早期(0期~1期)となります。

 

  • しかし、「乳癌が全身病」と「触知しない乳癌が存在する」を『組み合わせることは、完全な誤り』です。

 

組み合わせてしまうと「触知しない乳癌でも全身病(転移しているかもしれない)」となりますが、全く事実無根です。

「触知しない乳癌が全身に転移する」など、全く荒唐無稽なことです。

♯触知しない乳癌は「早期」であり、「転移などありません」

 

★「乳癌が全身に拡がる」には「それなりの臨床所見が必要」であることを「私は経験上」知っています。

「自分でシコリを自覚できない」状態で、『いつの間にかに、全身に転移しているなんて、全く荒唐無稽(ナンセンス)です』

 

その意味で「シコリが触れるか触れない位の乳癌」でPET検査や骨シンチなどは全く無用な検査です。当然ながら「腫瘍マーカー」も全く無駄な検査です。

「医療被曝」や(ご本人の医療費負担だけでなく)「その7割を負担する国民保険の負担」も考えた医療をしなくてはなりません。

 

私が「遠隔転移を意識」するのは

(患者さん本人が、長年自覚していながら、隠しに隠して数年経ち)「腫瘍が皮膚を破り広範囲に潰瘍形成を起こし出血しているようなケース」です。

進行乳癌

 

 

 

 

 

 

お解りでしょうか?

(明らかなしこりがないのに)「乳房~脇、鎖骨周囲~背中などが痛い」場合には「女性ホルモンによる刺激症状」を考えましょう。

 

乳癌が遠隔転移を起こすことは、かなり特殊なケースであることを私は知っているのです