乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科

○脇のしこり

これについては「ネットなどで、情報が独り歩き」しているようです。(私は、そんな内容を見た事が無いので知りませんが…)

皆さんが気にされるのは「転移性リンパ節」だと思います。

 

しかし…

(皆さんが気にされる一方で)我々乳腺外科医は「腋窩リンパ節」を「検診レベル」では全く意識しません。

その意味では、検査技師さんによる「検診エコー」の所見『腋窩のリンパ節「正常構造12x8mm」』という記載を見ると、「必要無いのにな…」といつも思ってみてます。

 

ここで少し思い出話をさせてください。

20年近く前です。(研修医として3年間の外科研修を終了し、大学病院へもどってきて「乳腺外科を専攻」して、第1歩を踏み出した頃の話です)

 

その当時、我々東○大学の「乳腺グループ(乳腺班と呼ばれていました)」は年に1回の仕事として(仙台から遥々)花巻市(宮沢賢治のあれです)まで出張して「乳癌検診」していました。

検診精度の問題があるので、我々「若手」と(数年先輩の)「中堅(今考えれば、十分若手だったのですが…)」がペアとなっていました。

 

当時、私は(乳がん検診の経験が浅かったので)触診の際に、「腋窩リンパ節が触れるか、どうか?」時間をかけて行っていました。

ただでさえ、(慣れていないため)「要領が悪い」上に「腋窩まで丁寧に触診していた」ので、私の触診スピードが遅く、結果として(手慣れたスピードでこなす)「先輩」に沢山の検診をさせることで負担をかけていました。(検診者が100人いるとすれば、私は30人、先輩が70人のようにです)

 

その時言われて、今でも覚えている言葉があります。

『お前、腋窩見過ぎだぞ。 まず乳腺を触診するだろ。 それで乳腺にシコリが無いのに、腋窩リンパ節に所見があると思っているのか?(乳腺に所見がなければ)腋窩は触らなくていいよ。

 

その時には、「本当かな?」と思ったものでしたが、臨床経験を積んだ現在『私も、同意見です』

 

 

皆さんが気にする殆どが「副乳」です。

下に図を示しますが、「副乳は乳腺だから妊娠や授乳期、月経前などに腫れたり、痛くなったり」します。

最近よく「外来診療の場」で訴えのあるのが「副乳にできた嚢胞」です。

腋窩は「奥深く」にあるので「見た目で腫れている」と感じることは無理でしょう。

腋窩と副乳

胸にしこりがないのに、「腋窩の転移性リンパ節」などありません。

自己検診の際に「触るな!」とまではいいませんが、(腋窩は)「さーと、硬いものがないか。なでる程度でOK」です。

あくまでも「乳腺がメイン」なのです。