乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科

◎今週のお題は「予後」です。

今回は第1回です。
実は、つい先ほど(現在11月8日午後3時です)江戸川区南葛西にある、「なぎさニュータウン」で講演をしてきました。

そこで「講演後の質疑応答」の中で、会場からこんな質問が飛び出しました。
「某芸能人が、ステージ2だけど5年生存率が50%と言って、泣いている報道がある。とても見ていられない。本当にそんなに悪いの?」

実は診療中にも「私もステージ2だけど、そんなに悪いの?」としばしば聞かれます。
テレビの影響力は凄いですね。

私は「某芸能人の主治医」を知らないので、「50%という数字がどこから来ているのか?」全く知りようがありませんが、(一般論からすると)「誤った数字」と思います。
○実際は80%以上はあるでしょう。(術後補助療法をすれば)

●では「何故、そんな数字が独り歩きしている」のでしょう?

そこで思い当たる事がありました。
時は20年遡った1995年、私が研修医として「第1歩」を歩み始めた頃です。

その後も「事あるごとに思い出す、忘れられない」先輩からの話です。
その先輩はこう言いました。
「癌と診断して、最初に説明する際には、あなたは生きれない。だって癌なんだから。不治の病だよ。」
必ず、そう言うのだと。

その理由を聞いたところ、その先輩はこう言いました。
「だって、治ると言っておきながら、もしも亡くなったら家族から攻められるでしょ!おまえは治ると言ったのに亡くなったではないか! お前の治療が悪かったからだ!この藪医者め」と。

それに対して
「必ず死ぬと言っておいて、治った場合には、逆に家族から感謝されるんだ。不治の病なのに、治ったのは、あなたが名医だから」と。

★『患者に希望的なことを決して言ってはいけない。(実際より)厳しい位で丁度良い。後で責められるのは自分なんだ。お前も、これから医者として生きていくなら覚えておけ』

あれから20年
「某芸能人の主治医」は「あの先輩と同じ手」を使ったのかな?
それとも、ただの○知?

少し、そう思いました。