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石灰化

カルシウムの沈着の総称であり、体中どこにでも起こる。
乳腺では、様々な原因で石灰化が起こるが、乳癌はその1%以下である。
 ※「石灰化の20%が癌」などと書いてある本を見かけますが、大きな誤りです。
 ※「癌を疑い(ST-MMTにより)精査した石灰化の20%で癌が見つかる」が正しい。
 ※ST-MMTについては、トップページの「マンモトーム生検」を参照してください。
 
 

ST-MMTの対象となる石灰化

乳腺にできる石灰化は、様々な原因があり、99%以上が「癌とは関係無=良性」であり、
ST-MMTの検査対象となる石灰化は、全体からみると極僅かである。
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通常、乳癌検診の時点で「良性と判断できる石灰化」の殆どが要精査とならず、「要精査」となるのは、上記「良悪不明」と「癌」の石灰化だけである。
     ↓
医療機関で更に、「経過観察」と「ST-MMTによる精査」に分けられる。
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結局、「ST-MMTによる精査」を受けたものの中の25%程度が癌と病理診断される。
 
 

石灰化の成因

ここでは、学問的な話は省略して、日常診療で良く遭遇する3種類を示します。
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壊死型石灰化

癌細胞が乳管内に発生して増殖する過程に生じる石灰化であり、癌が原因で起こる石灰化の代表的なものです。
 

壊死型石灰化の発生

乳管内に癌細胞が増殖し乳管内を充満する中で「ギュウギュウ詰めとなった癌細胞の中心部分が細胞死=壊死」となり、壊死した癌細胞にカルシウムが沈着して生じる。
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壊死型石灰化の増加

癌細胞が乳管内を増殖し、乳管の中を伸びていくとその範囲に同様の石灰化が起こり、結果として「乳管に沿って、石灰化の数が増加」します。
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石灰化について会話形式で解説

会話形式でAさんが、乳腺外科を受診し、マンモトーム生検を受け、その後治療する。までを3回シリーズで解説します。
【石灰化3部作】は下記をクリックしてください。
第1部 Aさん、乳腺外科を受診する。
第2部 Aさん、ステレオガイド下マンモトーム生検を受ける。
第3部 Aさん、結果を聞く。
番外編 手術、そして術後
 
 

石灰化に関する気になる質問

石灰化vol1
質問① 検診票に「石灰化 1年後経過観察」とありました。精査(ST-MMTなど)しなくても大丈夫?
質問② 石灰化が癌になるの?  良性の石灰化が癌に変わる事もあるの?
回答はこちらをクリックしてください。